(以下は日中平和大館会議が配布しているビラの抜粋です)
中国人強制連行と花岡事件
「花岡記念館」の建設にご支援を!
加害の地から平和の発信を
日中平和大館会議
私たちは、中国人強制連行の象徴的出来事として有名な「花岡事件」の現地である秋田県大館市で、虐殺された418名の中国人犠牲者の慰霊活動をはじめ、生存者・ご遺族との交流等を通じて、かっての加害の地から平和を発信して行く取組みに携わっております。
中国人強制連行と花岡事件
(略)終戦後、この出来事(編集注:花岡事件)は進駐したGHQの手で明らかになり、BC級戦犯を裁く横浜裁判にかけられ、戦後萌芽した朝鮮人解放や労働運動の高揚といった民主的運動と地域の活動に支えられ、第一次・第二次の遺骨送還運動を経て、地域をはじめ全国的な平和運動として展開されてきたところです。
歴史的和解と記念館建設運動
こうした平和を希求する取組みは、さまざまな形態をとって継続してきましたが、1985年、事件発生から40年目の慰霊式が当時の革新市政を中心に大々的に開催され、それを契機に中国各地で事件の生存者やご遺族が続々と発見されるに至ります。ここから、二つの密接に関わる特徴的な流れが生まれます。ひとつは、生存者・ご遺族による当時の直接的な加害者である鹿島建設を相手とした損害賠償請求訴訟でした。これは(略)、基金設置を中心として、画期的な全体解決を図るための和解勧告を双方が受諾するという結果となります。
もうひとつは、生存者とご遺族の発見以来、毎年大館市で開催されている慰霊式に多くの中国の方々が訪れることになったことです。この中で、はじめは頑なであった生存者やご遺族が、全国の支援の方々や現地で温かく迎える人々と触れ合うことにより、次第次第にわだかまりが氷解し、かって地獄のような労苦を味わった、あるいは、かけがえのない肉親をこの地で失った人々が、大館を訪れることで長年心身ともに受けてきた深い傷を癒すことができた、そんな声が徐々に湧き上がってきたという点です。
私たち、大館の知で花岡事件の支援を通じ平和を希求する者は、この和解を受け、恒常的に花岡事件に触れ合うことで、次の世代にこの出来事を語り継ぎ、更なる交流により真の平和を求めることを目的に2001年5月17日、「日中平和大館会議」を結成いたしました。本会議のもう一つの目的は、この出来事を記録し、全国から当地を訪れる皆様を現地にご案内するための施設として、「花岡記念館」を建設し、常設の資料展示場と現地フィールドワークのベースとして活用したいということです。侵略戦争の加害の爪痕は中国国内には、いまだに多く残されておりますが、国内における加害の記録というのはこれまでほとんどありませんでした。私たちの身近でこうした出来事があったということを保存し、語り継ぐことにより、真の日中平和を確固たるものとし、戦争の本当の意味での被害者であった互いの民衆が触れ合うことで、民族間にあったわだかまりが緩やかに融け去るような、そんな記念館を全国の皆様と実現してまいりたいと考えておりますので、ぜひご支援を賜り、建設と維持管理に向け絶大なご協力をお願いする次第であります。
連絡先:〒017−0885 秋田県大館市豊町2番37号 大館労働福祉会館気付
日中平和大館会議 代表 川田繁幸